この記事の4行要約
- 非エンジニア向けに、ChatGPTで始める「Vibe Coding」を解説
- Vibe Coding(バイブコーディング)とは、AIにプログラミングを担わせて開発すること
- ChatGPTは数あるAIツールの中でも初心者に使いやすいツールであるため、初心者Vibe Codingの入門に最適
- 月額20ドルを支払えば、誰でもすぐにVIbe Codingで開発を始められる
こんにちは、リュウセイです。
ChatGPT活用支援サービスをやっています。
「アプリを作ってみたいけど、プログラミングができない…」
そんなふうに思ったことはありませんか?
エラーで止まる黒い画面、意味不明な英語のエラーメッセージ。
コーディングの世界は、ときに初心者を拒むような冷たさがあります。
でも、もしあなたが「自分のアイデアを形にしたい」と思っているなら、もうキーボードをたたき続ける必要はありません。
ChatGPTを使えば、あなたの言葉ひとつでAIがコードを生成し、アプリを作ってくれる時代が来ています。
これが「Vibe Coding(バイブコーディング)」という、海外圏から生まれた新しい開発スタイル。
難しいことはAIに任せて、あなたは「どんなアプリにしたいか?」だけを考えればOK。
この記事では、僕が実際にAIにコードを書かせて完成させたアプリの実例を紹介しながら、誰でも月20ドルから始められるVibe Codingの世界をわかりやすくナビゲートします。
読み終える頃には、「開発者になる」というハードルがきっと、あなたの中でガラッと変わっているはずです。
当記事は、筆者の下書きとChatGPTを合わせて執筆しています。しっかりファクトチェック済みです。
Vibe Codingとは何か
もし「コードは書けないけど、自分だけのアプリを作ってみたい」と思ったことがあるなら、今が絶好のチャンスです。
Vibe Coding(バイブコーディング)は、そんなあなたの“やりたいこと”を形にするための新しい開発スタイル。
人間が「こんなアプリを作りたい」と伝えると、AIがその内容に沿ってコードを書いてくれる──それがVibe Codingです。
2025年現在、この動きは世界中に広がっており、非エンジニアでもソフトウェア開発が手の届くものになり始めています。
定義と背景
Vibe Codingは「AIにプログラミングをすべて任せる開発手法」です。
その本質は、コーディングスキルを必要とせず、“作りたいもの”を自然言語で伝えることにあります。
この概念はアメリカを中心に2024年から拡がり始め、2025年には日本のクリエイター層にも波及。
YouTubeや海外の開発コミュニティでは、「AIにすべて書かせてリリースしたゲームで、月1,000万円以上の売上を出した個人開発者」も登場しています。
その一方で、「ChatGPTだけでWebアプリを作る」チャレンジ動画なども話題を集め、Vibe Codingはもはや一部の実験ではなく、現実的な開発手段となっています。
とはいえ、Vibe Codingは「魔法」ではありません。
AIがコードを書くには、何を作りたいのか、どう動かしたいのかという明確な目的が必要です。
開発の主導権は人間が握っているという点は、従来と変わりません。
メリット・デメリット
Vibe Codingの最大の魅力は、「自分でコードを書かなくてもアプリが作れる」こと。
ですが、当然ながら万能ではなく、注意点も存在します。
以下に、そのメリットとデメリットを整理します。
- メリット
コーディングスキルがなくても開発が可能。
自然言語で指示を出せばAIが自動でコードを作成してくれる。
学習コストが低く、プロトタイピングに最適。 - デメリット
バグの特定やセキュリティ対応は難しく、非エンジニアには限界もある。
AIが出すコードは万能ではなく、常に正しいとは限らない。
指示の精度次第で結果が大きく変わるため、伝える力(要件定義力)が重要。
また、コーディング力が不要とはいえ、コードの意味が少しでも分かるとトラブル対応がしやすくなるのも事実です。
とはいえ、最初から完璧に理解する必要はなく、AIと会話しながら徐々に慣れていく流れで大丈夫です。
現実
実際にVibe Codingを始めてみると、驚くほどスムーズに動くこともあれば、「動かないコード」が出てきて立ち止まることもあります。
AIはとても優秀ですが、現時点では100点満点のコードを常に出してくれるわけではありません。
ときにはコンパイルエラーを出したり、ロジックがズレていたり、依存関係を忘れたりすることもあります。
加えて、AIは“こちらからの指示”を待つスタンス。
つまり、「こんな機能も付けて」「この動きは変えたい」といった具体的な要求がないと、何も提案してきません。
このため、Vibe Codingを成功させるには以下の視点が重要になります。
- AIはあくまで補助役
主導権は人間側が握り続ける必要がある。 - 非エンジニアでも成功は可能
小さなツールから始め、繰り返すことで理解が深まる。 - 最初の一歩を恐れないこと
完璧を目指すより、まずは作ってみることが大切。
実際、Vibe Codingで成功している人の多くは、もともとエンジニア経験があるか、学びながら少しずつ作ってきた人たちです。
でもだからといって、非エンジニアにチャンスがないわけではありません。
むしろ、“やってみたい”という好奇心こそがVibe Codingの入口になります。
たとえば、ちょっとした日常の不便を解決する自分専用のメモアプリや画像整理ツールなど、簡単なアイデアからスタートするのが最適です。
あなたの「こういうのが欲しかった」が、AIの力でカタチになる──その感動を、まずは一度体験してみてください。
ChatGPTで始めるVibe Codingのすゝめ
Vibe Codingにチャレンジしてみたいけど、「何を使えばいいのか分からない」という人は多いでしょう。
そんなとき、非エンジニアに最も適しているのが「ChatGPT」です。
理由はシンプルで、「難しいことは聞けばいい」から。
ChatGPTはユーザーとの対話を前提に作られているAIなので、疑問点があっても都度質問でき、その場で解決しながら進めることができます。
初心者にとって安心感のある「会話型の開発環境」は、他のAIにはなかなか真似できない大きな強みです。
ここでは、ChatGPTがVibe Coding入門におすすめな理由を、3つの視点から解説します。
ChatGPTは「対話型」を前提としている
ChatGPTの最大の特長は、1対1の会話形式で進行するインターフェースです。
質問すればすぐに返ってきて、その回答に対してさらに深掘りする──この繰り返しによって、開発がスムーズに進行します。
たとえば「このコードの意味がわからない」と聞けば、丁寧に要素を分解して解説してくれたり、あるいは「この機能を加えたい」と伝えれば、追加で必要なコード一式を提示してくれたりします。
まるでAIが隣で付き添ってくれるプログラミング講師のような体験が得られるのです。
一方で、DevinやClaude Codeといった他の先進的なAIツールも、コーディング能力では非常に高い評価を得ています。
しかし、それらはどちらかというと「タスクを渡して任せる」タイプのタスク完了型AIであり、プロンプトの構造や前提知識が求められる傾向があります。
ChatGPTのように、「分からないことを気軽に聞ける」「試しながら修正できる」環境は、特にAI初心者には心強い味方です。
こうしたインタラクティブ性の高さこそ、ChatGPTがVibe Coding初心者におすすめな理由のひとつです。
AIモデルの性能がトップクラス
もうひとつの大きな魅力は、ChatGPTが搭載しているAIモデルの性能そのものが非常に高いことです。
特に現在の標準モデルである「GPT‑4o」は、コーディング・文章生成・要約・画像処理など多機能かつ高精度で、あらゆる分野に強みを持ちます。
さらに、ChatGPT Plus(月額20ドル)に加入すると使える「o3」モデルは、応答精度・整合性ともに高く、並のWebアプリ程度であればAIが主導で開発できるレベルです。
上位モデルである「o3‑pro」は、さらに高度な推論やコードのリファクタリング(改良)も可能。
Teamプラン(最低2人〜)で契約すれば利用可能で、複数人でAI開発を進める企業やプロチームにも最適です。
表にまとめると以下のようになります。
モデル名 | プラン | 特長 |
---|---|---|
GPT‑4o | 無料/Plus 〜 | 標準モデル。自然言語処理が得意で動作も軽快。 |
GPT‑4.1 | Plus 〜 | 4oのコーディング強化版。 |
o3 | Plus 〜 | 高精度・高速応答。非エンジニアでも扱いやすい。 |
o4‑mini‑high | Plus 〜 | 全体性能はo3が上だが、コーディングは強め。 |
o3‑pro | Pro/Team(月30ドル×2人〜) | 商用レベルのコード生成。高負荷な処理に強い。 |
「性能はいいけど使い方が難しい」では意味がないですよね。
ChatGPTはその点、性能と使いやすさを両立している点で唯一無二の存在です。
料金が手頃
AIツールの中には、初期費用やAPI利用料が高額なものも少なくありません。
その中で、ChatGPTは価格帯も非常に現実的。
- 月額20ドルのPlusプランで「GPT‑4o」「GPT‑4.1」「o3」が使える
- 月額60ドル(Teamプラン2人〜)で「o3‑pro」にアクセス可能
特にo3モデルの性能は、従来の開発工程を大きく省略できるほど優れており、少額の投資で大きな開発成果を得られる点が高評価です。
Anthropic社のClaude Codeも月額20ドルで使えますが、操作性・対話のしやすさ・誤解の少なさを考慮すると、非エンジニアにはChatGPTの方が扱いやすいでしょう。
実際に僕も、Vibe Codingを学び始めた当初は、ChatGPTだけで十分すぎるほど実用的なツールが作れました。
まずは手頃なPlusプランから試して、必要に応じて段階的にステップアップしていく──それが理想的な進め方だと思います。
「Vibe Coding on the ChatGPT」を始めるための準備
Vibe CodingをChatGPTで始めるには、特別なスキルや資格は必要ありません。
必要なのは「ChatGPT Plusプランへの加入」と「プログラミングに適したエディタの導入」だけ。
すべての開発はパソコンで行うため、まずはこの2つを整えることで、AIと一緒にコードを書く準備が完了します。
ChatGPTはスマホでも使えますが、プログラミング開発はパソコン環境の方がやり易いです。
特にMacユーザーには、ChatGPT公式のmacOSデスクトップアプリを導入することで、Vibe Codingがさらにやりやすくなります。
この章では、初心者でも迷わず始められる環境の整え方を紹介していきます。
ChatGPT有料プランに加入する
Vibe Codingを安定して行うためには、ChatGPTのPlusプラン(月額20ドル)への加入が必須といえます。
無料プランでもChatGPT自体は使えますが、回数制限や性能制限があるため、いざというときに頼りにできないのが実情です。
Plusプランに加入すると、以下のような恩恵を受けられます。
- GPT-4o、GPT-4.1、o3といった高性能モデルが使い放題
- 応答速度が向上し、長い会話の履歴も保持できる
- クリエイティブなコーディング作業を時間に縛られず行える
加入は、ChatGPTの画面右上のアカウントアイコン → 「設定」→「サブスクリプション」から可能。
クレジットカードまたはApple Pay等を利用して、数分で手続きが完了します。
まずは20ドルという最小コストからスタートしてみましょう。
高性能なAIにアクセスできるようになると、開発効率が一気に跳ね上がります。
プログラミングに適したエディタを用意する
ChatGPTと組み合わせてVibe Codingを行うには、プログラミングに適したエディタ(編集環境)があると便利です。
PCに最初から入っているテキストメモアプリでは、構文補完やファイル管理が不十分で、開発には向きません。
おすすめのエディタは以下の2つ。
- VS Code(Microsoft社)
- Cursor(Anysphere社)
特に非エンジニアにおすすめなのがCursor(カーサー)です。
CursorはVS Codeをベースにしたアプリで、AIアシストが標準搭載されており、拡張機能もそのまま利用可能。
開いているコードに対して、「この部分を改善して」とコメントするだけで、AIが自動修正を提案してくれるインターフェースが用意されています。
また、Cursor自体にも有料プラン(月額20ドル)がありますが、まずはChatGPTのPlusプランで十分。
AI初心者はChatGPTを使いながら、CursorやVS Codeでコードを実行・確認する流れがスムーズです。
Macbook使用者ならデスクトップ版アプリも入れよう
もしあなたがMacbookを使っているなら、ChatGPT公式のmacOS版デスクトップアプリもぜひ導入しましょう。
このアプリを使えば、ChatGPTとエディタ(VS CodeやCursorなど)を連携させて、ファイルを直接AIに編集させることができます。
たとえば、以下のような連携が可能です。
- ChatGPTに生成させたコードを、Cursorで開いているファイルにそのまま書き込み
- 「ファイルパッチで編集して」と指示することで、AIがファイルの内容を即座に変更
この機能は2025年6月現在、Macのみベータ提供中で、Windowsではまだ未実装です。
筆者も日常的にこの機能を使用しており、もはやコードを自分で打たずともアプリが完成するレベルに到達しています。
連携の設定も簡単で、macOSアプリを起動すれば自動でファイルエディタと連携してくれます。
最新情報はOpenAIの公式ヘルプページでも確認可能です。
各AIモデルのVibe Coding力の比較
Vibe Codingに使うモデルを選ぶ際には、性能・応答速度・安定性の3つがポイントです。
以下の表に、各モデルの特徴をまとめました。
モデル名 | 特徴 |
---|---|
GPT‑4o | 応答速度と性能のバランスが取れた標準モデル。カジュアルに使える。 |
GPT‑4.1 | GPT-4oよりもやや高精度で、整ったコードを出力しやすい。 |
GPT‑4.5 | コーディングもできるけど、応答が遅くVibe Codingには不向き。 |
o3 | ChatGPT Plus最強モデル。深く考えて質の高いコードを生成。 |
o4‑mini‑high | o3の次世代モデル。高精度で軽量。状況に応じて併用がベスト。 |
o3‑pro | Pro/Team限定。商用レベルの大規模開発にも対応可能な最強モデル。 |
基本はGPT‑4oとGPT‑4.1を使い分け、必要に応じてo4-mini-highとo3を投入するスタイルが理想です。
o3‑proは確かに強力ですが、価格や指示力の要求を考えると、まずはPlusプラン内のモデルで十分に成果を出せます。
まずはクライアントサイド言語から挑戦する
プログラミング初心者におすすめなのは、クライアントサイド言語と呼ばれる「HTML / CSS / JavaScript」を使用したVibe Codingです。
AIはモデル学習時のデータ量が多いほど深い知識を有する構造となっており、特にクライアントサイド言語は学習データが多いため、正しくコードを書いてくれやすいです。
JavaScript(JS)は初心者にとっては少し難しめですが、JavaScriptを扱えるだけで一気にプログラミングの幅が広がります。
もしJSが難しかったら、まずはHTMLとCSSだけを使った静的ページをVibe Codingで作ってみるのもおすすめルート。
Vibe Codingの要領が掴めてきた段階で、JSを合わせた3種の神器(HTML / CSS / JavaScript)でのVibe Codingに挑戦すると良いでしょう。
Vibe Coding on the ChatGPTのまとめ
最後に、Vibe Codingを始めるためのステップを整理しておきましょう。
- ChatGPT Plusプランに加入する
開発に必要なモデルが余裕のある制限で使用できる。 - CursorやVS Codeなどのエディタを導入する
開発に必要な拡張性と操作性が手に入る。 - MacユーザーはChatGPTのmacOSアプリも活用する
外部エディタへのファイル書き込みが可能になり、操作効率が大幅に向上する。 - まずはクライアントサイト言語で簡易なツールを作ってみる
「HTML / CSS / JavaScript」の3種の神器でVibe Codingキャリアをスタートさせる。
これらの準備が整えば、あとはChatGPTに「こういうのを作ってほしい」と伝えるだけ。
あなたの頭の中のアイデアが、AIの力でそのままアプリという形になります。
開発の壁を感じていたあなたにとって、最も手軽で、最も実践的な第一歩になるはずです。
実績で学ぶVibe Coding
「本当に非エンジニアでもアプリを作れるの?」という疑問。
その答えは、僕自身が証明した「3つの実績」にあります。
HTMLやCSSすら書けなかった僕が、ChatGPTに全てコードを書かせる「Vibe Coding」を実践し、実際に公開・活用してきたプロジェクトです。
ここでは、完全なノーコードではなく、AIを通じてコードを“間接的に書く”体験がどんなものかを、実例とともにお伝えします。
Case_1:画像生成YAMLプロンプト作成ツール

このツールは、AI画像生成に有効なYAML(ヤムル)形式のプロンプトを、ブラウザ上で簡単に作れるインターフェースです。
フォームに情報を入力し、ボタンを押せばYAMLが即座に生成される──そんなツールをHTML+CSS+JavaScriptだけで構築しました。
実際には、HTMLとCSSはマークアップ用、動作制御はJavaScriptが担います。
JavaScriptは決して初心者向きとはいえませんが、ChatGPTがすべて書いてくれたおかげで、1行も自力で書いていません。
この開発を通じて実感したのは、「自分が作りたい機能を伝えれば、あとはAIがコードを整えてくれる」という安心感です。
YAMLの構造も複雑でしたが、ChatGPTに「この形式にして」「こういうオプションにしたい」と伝えれば、即座に反映されたコードを提案してくれました。
特に印象的だったのは、動的に項目を追加する機能や、スマホ表示時のデザイン自動調整もすべてAIが設計してくれたこと。
ブラウザで動作する軽量ツールとして、WordPressに組み込んで現在も現役で活躍しています。
画像生成AIの未来は“YAML”が握っている - 構文で魅せるプロンプト生成ツール【無料公開】
Case_2:Pencake風 Writer

2つ目のプロジェクトは、Pencakeという有名なメモアプリを模したデスクトップ版ライティングアプリです。
使ったのはElectron(エレクトロン)というフレームワーク。
このElectronは、Web技術(HTML+CSS+JavaScript)でデスクトップアプリを作るための土台で、インストールも簡単です。
僕はこのアプリで、以下の3つのモジュールを実装しました。
- 通常のテキストエディタ、Markdownエディタ+プレビュー、YAMLエディタを切り替え
- 文字数カウンター
- ファイルのダウンロード機能
これらのすべてのUI・処理ロジックは、ChatGPTが書いたコードをコピペして組み立てただけ。
例えば「ライブプレビューがしたい」と伝えれば、marked
ライブラリを使ったマークダウン変換処理まで出力してくれました。
アプリとして完成したことで、自分の文章下書きやYAML草案を手元のPCで保存・再利用できる環境が手に入り、仕事の効率も向上しました。
さらに、Electron製なのでZIPで配布して他人に渡せる点も、非エンジニアにとってはうれしいポイントです。
Case_3:English Study App

最後に紹介するのは、英単語学習用のトレーニングアプリです。
これは僕の英語学習目的で、最初はElectronで作り、次にNext.jsでブラウザ版に変換しました。
UIは「英単語が表示され、意味を見て正しくタイプできたら次の英単語に進める」というシンプルな構造。
ChatGPTには「表示された英単語を正しく入力できたら次に進めるシンプルな英単語学習アプリを作りたい」とだけ伝えたら、そのまま動作するロジックを生成してくれました。
Next.js版に移行するときは、ディレクトリ構造の違いやページファイルの扱い方などが不安でしたが、「page.tsxにこのコードを」「globals.cssにこのスタイルを」とAIが案内してくれたおかげで、無事にWebアプリとしても動作させることができました。
このように、ElectronとNext.jsを組み合わせることで、ローカルPCアプリとWebアプリの両立も可能になります。
まさに「AIと二人三脚で開発する体験」を通じて、Vibe Codingの奥深さと実用性を実感できたプロジェクトでした。
以上3つのケースからわかる通り、非エンジニアでもChatGPTを活用すれば、かなり実用的なツールやアプリが作れることは間違いありません。技術的な難しさに尻込みするより、「こういうの作ってみたいな」という直感を信じて、AIに伝えてみること。それがVibe Codingの本質です。
要件定義とプロンプトの作り方
Vibe Codingで一番つまずきやすいのが、「AIにうまく指示を出せない」という壁です。
ChatGPTがどんなに優秀でも、ユーザーの意図がうまく伝わらなければ、期待通りのアプリはできません。
つまり、Vibe Codingにおける“実装力”はAI任せでも、“要件定義力”は人間側に求められるというわけです。
とはいえ、難しい設計書を書く必要はありません。
自分が欲しい機能を、できるだけ具体的に、自然な言葉で伝えるだけで大丈夫です。
この章では、指示が苦手な人でも実践しやすい「要件定義とプロンプトの作り方」のコツを解説します。
作りたいものを言語化するコツ
要件定義の第一歩は、「どんなものを作りたいか」を言葉にすることです。
AIにコーディングを任せる以上、「こういう機能を持つツールを作りたい」という意思表示が欠かせません。
以下の3つを意識するだけで、かなり伝わりやすくなります。
- 作りたいアプリの機能をざっくり伝える
たとえば「MarkdownとYAMLの両方を同時に編集できるテキストエディタを作りたい」といった具合。専門用語が分からなくても、言葉が多少崩れていてもOKです。今のAIは非常に賢く、曖昧な指示からでもユーザーの目的を汲み取ってくれます。 - どこで使うかを明示する(ブラウザ or デスクトップ)
ブラウザで動くならHTML/CSS/JS、デスクトップならElectron。ChatGPTは使用環境によって構成を最適化してくれるため、「Webで使いたい」か「PCアプリとして使いたい」かは必ず伝えるようにしましょう。 - 似ているアプリを参考として共有する
「こういうのが作りたい」と思ったら、URLやスクリーンショットをAIに提示するのも有効です。僕もPencakeというメモアプリを参考にして、自作エディタをChatGPTと一緒に開発しました。AIは類似プロダクトの仕様をもとに、実装案を提案してくれます。
完璧な指示(プロンプト)を作る必要はありません。
まずは「こんなものがほしい」と思ったその気持ちを、とにかく素直にAIにぶつけてみることが一番大事です。
拙い指示でも形にする流れ
「指示がうまく出せる自信がない…」という方でも安心してください。
ChatGPTのような対話型AIの強みは、「雑な質問でも会話しながら整理できる」ところにあります。
実際のやりとりはこんな感じです。
- 「〇〇っぽいツールを作ってみたいけど、どうすればいい?」
- 「この機能を付けるには何が必要?」
- 「この部分のコードを少しだけ変更してほしい」
これだけで、ChatGPTはロードマップのように順序立てて説明してくれたり、すでに書いたコードを元に修正案を出してくれたりします。
つまり、「命令する」のではなく「相談する」感覚がベストです。
とくに初心者におすすめなのは、まずGPT‑4oで対話しながら要件定義を一緒に整理していくという方法。
「完成品をすぐ作る」のではなく、まずは「何を作りたいか」をAIと一緒に言語化するところから始めると、成功体験を得やすくなります。
また、途中で詰まっても「ここまで作ったけど、エラーが出る」「もっと簡単にできないかな?」と相談すれば、AIが次の手を考えてくれます。
完璧なプロンプトは最初から書けなくて当然です。
それよりも、「試して、直して、また投げてみる」の繰り返しがVibe Codingの本質です。
大切なのは、「自分には無理だ」と思い込まず、まず1文だけでもAIに話しかけてみること。
そこから、ChatGPTとのVibeな開発が始まります。
つまずきポイントと解決策
Vibe Codingの魅力は、AIがコードを書いてくれるという圧倒的な生産性にあります。
しかし当然ながら、ChatGPTも万能ではありません。
どれだけ丁寧にプロンプトを書いても、動かないコードを返してくることは普通にあります。
特に非エンジニアにとっては「何が間違っているのかすら分からない」という状態になりがちですが、焦らなくて大丈夫。
ここでは、Vibe Codingでつまずきやすい2つのポイントと、その解決策を解説します。
よくあるエラー(→ JavaScriptの記述ミス)の対処法
クライアントサイド言語のVibe Codingで遭遇するバグの99%は、JavaScriptに起因するエラーです。
HTMLとCSSは表示周りの記述が中心であり、致命的なミスになりにくい一方で、JavaScriptは機能の要となるため、少しのミスでも動かなくなります。
たとえば、以下のような現象がよく起きます。
- ボタンを押しても反応がない
- エラーメッセージが画面に出ないのに機能が止まる
- 複数の機能を同時に追加したとたん、動作全体が不安定になる
こうした現象の多くは、JavaScript内の変数名のミスや、非同期処理の順序ミスなどが原因です。
ただ、ここで大事なのは「自分で原因を探そうとしないこと」です。
代わりに、ChatGPTにエラー内容を丸ごとコピペして尋ねるのが一番効果的です。
「このコードを実行したらこうなった」「動作しないけど原因が分からない」と素直に伝えることで、AIが修正案やログの見方まで教えてくれます。
また、AIに「初心者向けに説明して」と添えることで、専門用語を避けた解説に切り替わるのも大きなメリット。
クライアントサイド言語のVibe CodingはJavaScriptとの戦いですが、ChatGPTがあれば無理にひとりで戦う必要はありません。
ChatGPTに意図が伝わらない時の対処法
もうひとつの壁は、「自分の意図がAIにうまく伝わらない」という場面です。
何度お願いしても、微妙に違うコードを出してくる……そんな経験、きっとあるはずです。
この場合、ポイントになるのが「ヒアリング方式」に切り替える」こと。
つまり、自分が指示するのではなく、「私にヒアリングして」とAIに頼むのです。
たとえばこんな感じです。
- 「◯◯のようなツールを作りたいです。必要な情報があれば質問してください。」
- 「私が作りたいものに近づけるために、要件を一緒に整理してもらえますか?」
こう伝えることで、ChatGPTが「使用環境は?」「画面レイアウトは?」「保存機能は必要?」など、順番に質問してくれるようになります。
このやりとりを繰り返すことで、自然と要件定義が整理され、AIの理解精度も一気に上がります。
また、やりとりの途中で分からない単語や技術が出てきたら、その都度「それってどういう意味?」と聞けばOK。
ChatGPTは何度でも優しく、噛み砕いて説明してくれる先生のような存在です。
Vibe Codingは、あくまで「AIと一緒に開発する」スタイル。
うまくいかないときこそ、AIとの会話に立ち返って、少しずつ形にしていくプロセス自体を楽しんでください。
まとめ
Vibe Codingは、非エンジニアにとって最も現実的な「自作アプリ開発の入口」です。
ChatGPTは対話型で使いやすく、初心者の“作りたい気持ち”をそのままコードに変えてくれる相棒になります。
Plusプランとエディタさえあれば、誰でもツール開発がスタートでき、簡単な指示でも形になるのが最大の魅力です。
筆者の実例のように、最初はHTMLの知識ゼロでも、実用的なツールが3本以上完成しています。
迷ったらまず、ChatGPTに「どんなアプリを作ればいいか相談してみる」ところから始めてみてください!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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「Vibe Coding on the ChatGPT」に関するFAQ
ChatGPT無料プランでもできる?
ChatGPTでのVibe Codingでは複数回ChatGPTと対話をするため、無料プランだと回数制限的に厳しいです。
Plusプランに加入するだけで回数制限を大幅に上限解放でき、尚且つo3も使えるため、有料プランへの加入がほぼ必須ですね。
お試し程度なら無料プランでGPT-4oを使ってVibe Codingをしてみるのも良いでしょう。
Claude Codeとどちらが良い?
AI初心者ならChatGPTが筆者的にはおすすめです!
CludeモデルはChatGPTモデルよりもコーディング性能が高いと言われるが、ChatGPTも十分優秀ですね。
ChatGPTでのVibe Codingに慣れたら、Claude Codeを使ってみるのもアリですよ。
WindowsでCursor連携は使える?
2025年6月17日時点で、ChatGPT Windows appではVS CodeやCursorの連携機能は未実装です。
とは言えOpenAI公式からChatGPT Windows appの外部アプリ連携機能サポートがアナウンスされており、時間の問題でしょう。
ChatGPT Windows appでも外部アプリ連携機能がサポートされれば、迷わず使うべし!