こんにちは、リュウセイです。
当記事では、ChatGPTのAIチャットボット作成機能「GPTs(ジーピーティーエス)」の使い方を解説します。
当記事を読めば、GPTsの作り方の大枠を理解できますよ。
GPTsの作成自体は本当に簡単なので、ぜひマスターしましょう。
ChatGPTをもっと便利にカスタマイズできるGPTs
GPTsとは、ChatGPTを独自にカスタマイズできる機能です。
言わば「AIチャットボット」を作成できます。
今までならば、AIチャットボットを作るには高度なプログラミング技術が必要でした。
しかし、GPTsは「ノーコード(プログラミング技術不要)」で作成できるAIチャットボットツールとして、密かに話題を呼んでいます。
GPTsのメリット
- 非エンジニアでもAIチャットボットを作成できる
- ChatGPTをさらに高度にカスタマイズできる
- 他の人と共有できる
- 収益化ができる
GPTsの大きなメリットは上記の通りです。
「人生初めてのAIチャットボット作り」としてGPTsはおすすめですね。
通常のChatGPTにプラスする形で性能をカスタマイズできるため、高性能版ChatGPTみたいな使い方もできます。
そして一番の目玉は「収益化ができる」という点でしょう。
ですが、2024年7月時点ではまだ収益化プログラムが解禁されていません。
今後の展望に期待しましょう。
ChatGPTとGPTsの比較
項目 | ChatGPT | GPTs |
---|---|---|
テキスト生成 | ||
コード生成 | ||
画像生成 | 有料プラン: 無料プラン: | 有料プラン: 無料プラン: |
ファイル解析 | ||
API連携 | ||
GPTの共有 | ||
GPTの編集 | ||
収益化 | ||
利用可能モデル | GPT-3.5 GPT-4 GPT-4o | GPT-4o |
3時間あたりの使用制限 ※Plusプラン前提 | GPT-3.5:無制限 GPT-4:40回 GPT-4o:80回 | 80回(GPT-4oと共有) |
ご覧の通り、GPTsはChatGPTの上位版となっています。
GPTsのモデルは「GPT-4o」で固定です。
無料ユーザーもGPTsを利用できる
GPTsは有料プラン限定の機能でしたが、2024年7月時点で無料ユーザーでも利用できるようになっています。
ただし無料版の3時間あたりの使用回数は、有料版よりも少ないです。
また、以下の点には注意しましょう。
無料版の注意点
- GPTsの作成はできない
- 画像生成機能は使えない
- ファイル解析機能は使えるが制限がある
GPTsの作成方法を項目ごとに解説
GPTsへのアクセス方法
- ChatGPTのアカウントを作成する
- 有料プランにアップグレードする
- GPTs編集画面にアクセスする
まずはChatGPTのアカウントを作成しましょう。
そしてGPTsを作成するには有料プランへの加入が必要なので、コチラから登録をしてください。
有料プランに加入したら、コチラからGPTsの作成ができます。
GPTs編集画面の構成は、左側が編集画面、右側がプレビュー(動作確認用)となっています。
「作成する」のタブをクリックすることで、GPTと対話しながら編集できるモードも利用できます。
左側画面の編集項目について上から順番に見ていきましょう。
アイキャッチ画像を設定する
GPTsのアイキャッチ画像を設定できます。
「+」をクリックすることで、パソコンから画像をアップロードするか、DALL•E(画像生成API)で画像をゼロから生成するかを選択できます。
アイキャッチ画像があるだけで見栄えが良くなるため、設定しておくのがおすすめですね。
GPTsの名前を決める
GPTsの名前を設定します。
名付けにおける注意点は以下の通りです。
名付け時の注意点
- 商標や著名な企業名の使用しない
- 「Amazon」「Apple」「Google」などの有名企業名や商標登録されている名称は使用できない
- 著作権で保護されたキャラクター名を使用しない
- 「Mickey Mouse」「Harry Potter」など、著作権で保護されたキャラクター名の使用は避ける
- 誤解を招く名称は避ける
- 公的機関や有名な組織を連想させる名称(例:「FBI Agent」「WHO Advisor」)は避ける
- 攻撃的・差別的な表現は使わない
- 人種、性別、宗教などに関する差別的な表現や攻撃的な言葉を含む名称は使用できない
- 不適切な内容を示唆する名称は使用しない
- 違法行為や有害な内容を示唆する名称(例:「Hacking Expert」「Drug Dealer」)は使用できない
- 他者のプライバシーを侵害する名称は使用しない
- 実在の個人名や個人情報を含む名称は避ける
- 誤解を招く専門性の主張はしない
- 「Doctor」「Lawyer」など、特定の専門資格を示唆する名称は、実際の資格がない場合は使用を避ける
- 過度に長い名称にしない
- 簡潔で覚えやすい名称を選ぶことが推奨される
- 一般的すぎる名称は避ける
- 「AI Assistant」「Chatbot」など、あまりにも一般的な名称は避け、特徴を表す名称を選ぶ
- OpenAIやChatGPTの商標は使用しない
- 「OpenAI」「ChatGPT」などの商標を含む名称は、許可なく使用することはできない
GPTsの説明を書く
GPTsの名前がタイトルなら、説明はサブタイトルです。
「このGPTsは何ができるのか?」を簡単に説明しましょう。
GPTsへの指示(プロンプト)を書く
GPTs作成において、プロンプトが最も重要です。
GPTsに出力してほしい内容を的確に指示しましょう。
以下はプロンプトの例です。
例1:
あなたは料理のエキスパートです。ユーザーからの質問に対して、簡潔で分かりやすい回答を提供してください。特に、料理の手順やコツ、代替材料についても触れて、初心者でも理解しやすいように説明してください。
例2:
あなたは数学の家庭教師です。中学生向けに数学の問題を解説する際は、ステップバイステップで丁寧に説明してください。特に、問題の理解から解法の選択、計算の手順、答えの確認までのプロセスを詳しく説明し、間違いやすいポイントにも注意を促してください。
例3:
あなたは旅行アドバイザーです。ユーザーの予算と希望に合わせて、おすすめの旅行先と観光スポットを提案してください。さらに、現地での移動手段、宿泊施設、食事のおすすめ、注意点など、旅行を楽しむための具体的なアドバイスも提供してください。
GPTsへの指示例を設定する
これはGPTsを使用するユーザー向けの機能です。
どのような指示をすれば良いかの例を提示しましょう。
1つ設定するごとに入力ボックスの数が増えていきます。
指示例は4つ以上入力できますが、実際に表示されるのは最大で4つまでです。
GPTsに追加する情報を設定する
設定する指示の他に、「ファイルのアップロード」という形で情報を追加できます。
「ファイルをアップロードする」からファイルを追加します。
対応しているファイル形式は以下の通り。
対応ファイル形式
- テキストファイル: .txt
- ドキュメントファイル: .pdf, .doc, .docx
- スプレッドシート: .csv, .xlsx
- プレゼンテーションファイル: .ppt, .pptx
- 画像ファイル: .jpg, .jpeg, .png
- コードファイル: .py, .js, .html, .css, .json, .md, .ts, .tsx, .jsx
- その他: .zip
アップロード制限は以下の通り。
アップロード制限
- ファイルサイズ制限
- 単一ファイルの最大サイズ: 512MB
- テキストおよびドキュメントファイル: 最大2Mトークン(スプレッドシートには適用されない)
- CSVファイルおよびスプレッドシート: 最大50MB(行のサイズに依存)
- 画像ファイル: 最大20MB
- アップロード数の制限
- 一度にアップロード可能なファイル数: 最大10ファイル
- GPTごとの生涯アップロード数: 最大20ファイル
- 使用量の制限
- ユーザーごとの総使用量: 最大10GB
- 組織ごとの総使用量: 最大100GB
GPTsの標準機能を設定する
以下の機能をONまたはOFFに設定できます。
- ウェブ参照:インターネット検索する機能
- DALL·E 画像生成:テキストから画像を生成する機能
- コードインタープリターとデータ分析:Pythonを使用したデータ解析機能
通常のChatGPTでは、上記の項目は全てONになっています。
基本的には、3つ全てチェックを入れておいて問題ありません。
GPTsの内容的に使わない機能がある場合にだけOFFにしましょう。
GPTsにAPIを組み込む
APIとは、外部サービス・ツールと連携するための機能です。
GPTsにAPI連携を組み込むことで、プロンプトでは実現できない高度な機能を付加できます。
例えば「リクルートWebサービスAPI」を使用することで、食べログから飲食店情報を検索して提供するGPTsの作成が可能です。
また、本来なら生成できない「動画」や「音声」なども外部ツールを通じて生成できるようになります。
GPTsの中で唯一の高度機能であるため、初心者には不向きですね。
GPTsの公開
GPTsを作成したら、右上の「作成」ボタンをクリックすることで公開設定ができます。
公開設定の項目は以下の3つです。
- 私だけ:GPTを自分だけ使用できるようにする
- リンクを受け取った人:共有リンクを発行して他の人も使えるようにする
- GPTストア:GPTストアに公開して不特定多数のユーザーが使えるようにする
GPTsを収益化するには、GPTストアへの公開が必要です。
GPTsの収益化は現時点でまだ解禁されておらず、まずは米国からの解禁が予定されています。
GPTsで作成できるカスタムGPTの例
ジャンル | 作成例 |
---|---|
仕事効率化 | タスク管理、会議議事録作成、メール自動返信、日報作成、プレゼン資料作成、顧客管理、契約書作成、請求書作成 |
クリエイティブ | 記事執筆、翻訳、歌詞作成、プログラミング、小説執筆、脚本作成、詩の作成、ネーミング、キャッチコピー作成、ロゴ作成 |
学習 | 語学学習、資格勉強、歴史学習、数学学習、科学学習、プログラミング学習、料理学習、旅行計画 |
エンタメ | ゲームシナリオ作成、オリジナル小説執筆、音楽制作、映画脚本作成、漫画原作作成、アニメシナリオ作成 |
ライフスタイル | 健康管理、ダイエットサポート、レシピ提案、旅行計画、ファッションアドバイス、インテリア相談 |
ビジネス | マーケティング分析、競合調査、事業計画作成、資金調達資料作成、顧客分析、市場調査 |
教育 | 教材作成、個別指導、学習進捗管理、進路相談、面接対策 |
その他 | ニュース要約、天気予報、占い、雑談相手、悩み相談 |
上記に収まらず、アイディア次第で色んなカスタムGPTを作成できます。
つまり、GPTsを作成する上で大切なのは「アイディア」ということですね。
後はGPTsの作成技術さえあれば実現できます。
良質なGPTsを作成するためのコツとは?
良質なGPTsを作成するには、兎にも角にも「プロンプト(指示)」が重要です。
つまり…
良質なGPTs=良質なプロンプト設計
ということですね。
加えて、「ファイル追加」や「API連携」を上手く使うことでより希少価値の高いGPTsになります。
良質なプロンプト設計については、以下の記事をどうぞ。
準備中
まとめ
GPTsはノーコードで作成できるAIチャットボット機能です。
プログラミング知識は不要なので(API連携以外)、一度作成方法を覚えたらサクサク作れるようになります。
とは言え、プロンプト設計をしっかりやらないと良質なGPTsは作成できません。
プロンプト設計が難しいという方は、GPTと対話して自動で設定してもらいましょう。
ぜひGPTsで自分オリジナルのAIチャットボットを作ってみてください。